女性・激しい運動をする人に「貧血」。
「めまいや立ちくらみ」の症状そのものを、「貧血」だと思っている人が多いかもしれませんが、それは少し違います。
貧血とは、「血液中のヘモグロビンの濃度が減少した状態」です。
ヘモグロビンは、酸素を体中の細胞に届ける働きをしているために、このヘモグロビンが減ると、酸素不足になり、疲れやすい・頭痛・息切れなどの症状を引き起こすことがあります。
めまいや立ちくらみも、貧血の症状の1つです。
でも、貧血以外が原因で起こることもあるので、めまいがあっても貧血であるとは限りません。
また、大切なのは、貧血になっていても症状がない人も多いです。
それに、「疲れ」や「頭痛」はよくあることだからと、見過ごしている人もいると思います。
症状がない=貧血の心配がないというわけでもありません。
貧血の原因で一番多いのは、「鉄分の不足」です。
ヘモグロビンの材料になるのが鉄分だからです。
鉄分が不足するのは、
①鉄分の摂取量が少ない場合
②鉄分の必要量が増加する場合
③体から失われる鉄分が多い場合
です。
例えば、激しいダイエットや偏食があれば、鉄分の摂取が不足します。
また、成長期(思春期)、妊娠・出産・授乳中は鉄分の必要量が増えます。
月経やなんらかの病気による出血・激しい運動では、鉄が体から失われます。
これらの事から、
・月経量の多い女性
・激しい運動をしている成長期の子ども
・無理なダイエットをしがちな若い女性
・偏食になりがちな子どもや若者
では、特に鉄分の不足に注意しなければいけないことが分かると思います。
子育て中のママは、子どもさんの偏食や無理なダイエットに気を付ける必要があります。
スポーツをしている子どもさんでは、意識して鉄分を摂るようにしましょう。
また、月経がある女性は鉄分が不足しがちであることを忘れず、子育てや仕事で忙しいからと、自分自身の食事がおろそかにならないようにも気を付けたいですね。
貧血を予防する食生活
貧血を予防するための食生活のポイントは以下のようになります。
①鉄の多い食品をとる。
赤身肉(レバー・牛肉など)・赤身魚(カツオ・マグロなど)・貝類(あさりなど)
青菜(ほうれん草や小松菜など)・豆類(納豆、ひりょうず、えんどう豆、ゆであずきなど)
②鉄分の吸収をアップする栄養素を摂る。
特に植物性食品に含まれる鉄分は、動物性食品に含まれる鉄分より吸収されにくいですが、たんぱく質やビタミンCを多く含む食品を一緒に摂ると吸収がよくなります。
たんぱく質が多い食品:肉類・魚介類・乳製品・大豆製品
ビタミンCが多い食品:野菜や果物、いも類
また、鉄分以外に大切な栄養素として、ビタミンB6・B12、葉酸なども挙げられます。
ですので、鉄分だけでなく、やはりバランス良く食べることが大事だということですね。
例えば、以下のような食生活の人は鉄分の不足が心配です。
・ごはんと特定の野菜だけしか食べないなど、偏食が激しい子どもさん
・太るのは嫌だけどお菓子は食べたいので、お菓子を食事代わりにしている女の子
・忙しくて時間がないので、朝ごはんやお昼ごはんは菓子パンだけで済ますママ
・ダイエットのために、肉は食べず、野菜しか食べない女の子
・バランス良く食べているつもりだが、ダイエットなどで食べる量が極端に少ない。
また、月経量が多い人、妊娠中、激しいスポーツをしている人は、それほど偏った食生活をしていなくても、鉄分の消費が多いので不足してしまいがちなので、積極的に摂るように意識しましょう。

れいここうの

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