加熱するとビタミンが失われるから野菜は生で食べる方がいいとか、そうかと思えば加熱した方がが良いとか色々聞くので、結局どうするのがいいのだろう・・・と疑問に思ったことはありますか?
結論から言うと、それぞれメリット、デメリットがあるので、一概にどちら一方だけが良いとか悪いとかは言えません。
まず野菜を加熱するメリットとしては、
・食中毒を引き起こすような細菌やウイルスを死滅することが出来る。
・火を通すことにより、日持ちが良くなる。
・柔らかくなるので食べやすく、消化しやすくなる。
・かさが減るので量がたくさん食べられる。
・脂溶性ビタミン(ビタミンA、D、E、K)は油と一緒に調理すると吸収されやすくなる。
などがあります。
逆に加熱するデメリットは主に、
5.食品中の加熱に弱い栄養素は失われる。
6.水溶性ビタミン(ビタミンB群、ビタミンCなど)などの栄養素が煮汁に出ていってしまう。
などが考えられます。
※「野菜の酵素を摂るために生で食べた方が良い」というような内容がネット上で散見されますが、酵素はたんぱく質であり、生で摂取しても結局は人間の消化液でほぼ破壊されてしまうので、あまり関係ありません。
理論的には、脂溶性ビタミンが多く含まれるものは油を使って加熱した方が良いし、加熱に弱い栄養素が多い野菜は生で食べればよいということになりますが・・・
私は、「美味しく食べられる方法で食べる」のが一番良いのではと思います。
いくつかのビタミンは加熱により失われるとしても、火を通してカサが減り、量を食べられるので損失分は補えるとも言われています。
個人的には、βカロテン(ビタミンA)を含む野菜、かぼちゃやにんじん、ほうれん草などは、油を一緒に調理することが多いです。かぼちゃやにんじんなどは、油と調理するとより甘くなってその方が美味しいですしね。
また、野菜スープなどは、溶け出た栄養素を摂るためにスープも飲みたいので、薄味を心がけてます。(塩分の摂りすぎにならないように)
ただし、これも絶対的なルールではなく、基本的にはあまり気にせず、食べたいように食べています。
子どもの場合は?
子どもの場合、特に幼児さんではどちらかと言えば、加熱した方が良いかなと思います。
まず、免疫が未発達であり、食中毒を大人よりは起こしやすいので、加熱した方が安心という安全上の理由です。
さらに、まだ噛む力が十分でなく、生野菜は食べにくいから嫌い(味が理由ではなく)という場合も多いです。
基本的に野菜は加熱した方が、柔らかくなって甘みが出るので、子どもが食べやすいのです。
(もちろん、生で食べた方が美味しい野菜(きゅうりなど)もあります。)
生野菜は、熱に弱いビタミンが失われていないといっても、嫌がって全く食べてくれなかったら・・・意味がないですよね。
多くの野菜を食べられるようになるためにも、子どもが一番好きで美味しいと思える調理法が一番だとお思います。
また、熱に弱い代表であるビタミンCは、子どもが好きな果物(みかんなど)にも多く含まれるので、そちらで補給できます。
調理法にこだわらず、楽しく美味しく食べることを一番に考えれば、たくさんの野菜が好き嫌いなく食べられるようになり、結果的に栄養もしっかり摂れるようになります。

れいここうの

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