過剰な食欲を抑える作用がある「うま味」

皆さんは5つの味覚を知っていますか?

甘味(甘い)・塩み(しょっぱい)・酸味(すっぱい)・苦味(にがい)・うま味です。

 

このうち「うま味」は、他の4つの味覚とは違って表現がしにくいのですが、日本人にとって一番なじみ深いのが、出汁の味です。

 

出汁の他にも、肉や魚、トマトやチーズなどの「うま味」があり、日本だけでなく世界中のお料理でうま味が使われています。

 

うま味は、お料理をとても美味しくしてくれます。

皆さんも、きちんと出汁をとったお味噌汁の美味しさに感動したことがありますよね。

 

しかし、それだけでなく、うま味には、満腹感を引き出して食欲を抑える効果があるとする研究結果が発表されています。

 

2つのグループに同じ朝食を摂ってもらい、昼食の45分前に一方にはうま味成分であるグルタミン酸とイノシン酸の入ったスープを、もう一方には何も入っていないスープを飲んでもらうと・・・

 

うま味の入ったスープを飲んだ方のグループは、満腹感を感じやすくなり、昼食の量が減ったそうです。

 

※Sussex scientists identify the flavour that helps us eat less:university of sussex 

 

この研究は被験者の数が少ないため、確実だとは言えないですが、私も空腹の時に出汁のきいた美味しいお味噌汁やお吸い物などを飲み、気持ちが落ち着いて、すごく満足感を感じた経験があり、納得のいく結果だなと思っています。

 

皆さんも、思い当たる事があるのではないでしょうか?

 

 

また、うま味をしっかりきかせると、調味料が控えめでもお料理が美味しくでき、過剰な塩分や糖分の摂取を減らす事もできます。

 

うま味をしっかり感じられる味覚を育てるためには、子どもの頃から普段から薄味を心がけ、色々な食材の味を経験することが大切です。

 

「うま味」というものがある事を知り、うま味を感じてお料理を楽しめる子どもは、大人になった時に自然に健康的な食生活が送れるようになると思います。

 

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れいここうの

れいここうの

医師・料理家として、食の観点から、予防医学を家庭に広げたいと思い、活動しています。 正しい食の知識を身に付けるのには、子供たちへの教育が大切だと感じ、2015年キッズ食育トレーナーの資格を取得しました。 ブログでは、簡単・時短でも、栄養バランス満点で美味しい、 一汁三菜を作らなくても健康的な食生活を実現出来る 「一品で栄養バランスの取れるレシピ」を提案。 食による健康、子どもへの食育に関するレシピ開発、コラム執筆、出版などのお仕事を承っています。 ↓レシピ本、好評発売中。 【Amazon.co.jp限定】忙しい人のための“一品で”栄養バランスが取れるレシピ―女性医師…/SBクリエイティブ https://www.amazon.co.jp/dp/4797381280

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