からだを作るたんぱく質
子どもの成長にとって、体を作るたんぱく質はとても大切です。
たんぱく質が豊富な食品といえば、肉・魚・卵・大豆・牛乳などがありますすが、どの食品から摂るのが良いのでしょうか?
大豆製品などの植物性たんぱく質のほうが体によさそうなイメージ!
うちの子は魚が嫌いで肉しか食べないけどいいのかしら?
など、考えることがあると思います。
結論から言うと、結局はやはりいろいろな食品からバランスよく摂ったほうが良い、ということになるのですが、その理由についてお話しますね。
1.子どもが1日に必要なたんぱく質の量は?
日本人の食事摂取基準(2015年度版)によると、子どものたんぱく質推奨量は、1日あたり、年齢ごとに以下のようになっています。
1~2歳:20g
3~5歳:25g
6~7歳:35g(男)30g(女)
8~9歳:40g
10~11歳:50g
12~14歳:60g(男)55g(女)
15~17歳:65g(男)55g(女)
※成人は男60g、女50gです。
上記はたんぱく質の量なので、実際の食品で考えないと分かりにくいですよね。
お肉やお魚は部位にもよりますが、100gに約20gのたんぱく質が含まれます。
他の食品では、
卵1個・牛乳コップ1杯・納豆1っパック(40g)にはそれぞれ約6gのたんぱく質が含まれています。
また、意外かもしれませんが、ごはん1杯や食パン1枚にも、約5gのたんぱく質が含まれています。
たとえば、小学1年生の女の子なら、1日当たり30gのたんぱく質が必要。
つまり、1食当たりは10gになります。
これはお肉なら約50gになります。
また、ごはんと納豆を組み合わせればクリアできる量なので、よほどの偏食でなければ、たんぱく質不足を心配する必要はなさそうです。
ただし、注意が必要です。
たんぱく質だけ摂れていれば安心というわけではありません。
糖質(ごはんやパンなど)をあまり食べないでいると、エネルギー不足になります。
そうすると、エネルギーを補うために、たんぱく質はエネルギー源と使われ、成長には使われません。
流行りの糖質制限を子どもにしている方はいないと思いますが、そういうわけで、成長期の子どもは、たんぱく質だけでなく、エネルギー源となる糖質もバランス良く摂ることが特に大事になってきます。
「良質なたんぱく質」とは?
たんぱく質を構成しているものを、「アミノ酸」といいます。
アミノ酸は20種類ありますが、このうち、人間の体の中で作れない(か、作れても量が少ない)ので食べなければいけないものがあり、それを必須アミノ酸といいます。
必須アミノ酸は9種類あり、この9つがすべて十分な量揃っていることが大切。
よく、「良質なたんぱく質」という言葉を聞いたことがあると思います。
この9つのアミノ酸がすべて十分な量含まれているものを「良質なたんぱく質」といいます。
ごはんやパンは、たんぱく質を含んではいますが、そのたんぱく質を構成しているアミノ酸を見てみると、9つのうち一部が不足しているので、良質なたんぱく質とは言えません。
肉・魚・卵・大豆・牛乳は全て、良質なたんぱく質が、アミノ酸の構成は、少しずつ違うので、いろいろな食品を食べたほうが、アミノ酸のバランスはよくなります。
また、たんぱく質以外の栄養素がそれぞれ違います。
例えば、お肉は部位や種類(牛・豚・鶏など)にもよりますが、動脈硬化の原因になる飽和脂肪酸が多く含まれる傾向にあります。
だから、お肉ばかり食べていると、たんぱく質は摂れていても、飽和脂肪酸の摂りすぎになってしまう可能性があります。
そこで、動脈硬化を予防する不飽和脂肪酸を多く含む魚も食べると良いでしょう。
参考記事
こう書くと肉が悪いようですが、そうではなく、牛肉なら鉄・亜鉛、豚肉ならビタミンB1、鶏肉にはビタミンAなど、体に良い栄養素も多く含まれています。
大豆は、食物繊維やビタミン・ミネラルなどを含みますし、牛乳はカルシウムが含まれます。
たんぱく質だけでなく、それぞれが体に必要な栄養素を含んでいるので、やはりいろいろな食品を組み合わせて摂ることが理想的です。
いろいろな食品をバランスよく食べよう!
子どもの成長のために大切なたんぱく質ですが、1日に必要な量を摂ることは、それほど難しくないなという印象だったと思います。
ただし、小食の子や、激しいスポーツをしている子などは、エネルギーが不足すると、たんぱく質がエネルギーをとして使われてしまうので、ちょっと注意が必要ですね。
また、当然のことながら、肉・魚・大豆・卵・牛乳は、たんぱく質だけでなく、それぞれ異なる栄養素を含んでいます。
あまり難しいことは考えなくても、いろいろな食品をバランス良く食べることが大切ですね!
れいここうの
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