動脈硬化とは、動脈の壁が硬くなったり狭くなったりして血液の流れが悪くなる状態です。
動脈硬化は症状がないうちに進行します。
そして、ある日突然、狭心症・心筋梗塞・脳卒中など命に関わったり、重い後遺症が残る病気を引き起こすことがあります。
本人が気づかないうちに進行し、あるひ突然人生を変えてしまうような病気を発症する。
だから、動脈硬化はとても怖いものなのです。
動脈硬化は、中年以降~高齢者の病気だと思っている人が多いと思います。
しかし、実は動脈硬化は小児期から始まっています。
これは、不慮の事故で死亡した小児や若年者の解剖結果から明らかになっています。
子どもの動脈硬化危険因子(原因)を挙げると
・早発虚血性心疾患の家族歴(血縁者の中に、若くして心筋梗塞や脳梗塞などを起こした人がいるという事。)
・高血圧
・低HDLコレステロール血症
・肥満
・糖尿病
・運動不足
・喫煙
と、大人の場合のリスクファクターとあまりかわりありません。
(参考:成人病と生活習慣病 2014 Vol.44 No.1)
この中で、家庭ですぐに対処できるものは、肥満と運動不足の解消ですね。
つまり、正しい食生活と運動習慣を子どものうちから身に付けるということです。
動脈硬化予防に良い食事というのは、減塩をした日本食パターンだといわれています。
具体的には、肉の脂身や動物脂防(ラード、バター、生クリームなど)を控え、大豆・魚・野菜・海藻・きのこ・果物・未精製穀類を取る食事です。
また、トランス脂肪酸を含むマーガリン・ショートニング・これらを使ったお菓子や菓子パンも控えるようにします。
子どもの場合は、成長期でもあるので、大人のように食事を制限することは基本的にありません。
しかし、
・肉とごはんはすごくたくさん食べるけど、野菜はほとんど食べない
・おやつの量が多い
・菓子パンやドーナツ、ケーキを食事代わりにすることがある
・ファーストフードを頻繁に食べる
など、脂質が多い特定の食品を過剰に食べている場合、それを適切な量にするという意味での制限は必要です。
そして、不足している野菜や果物、魚、豆類などを増やすようにし、バランスをよくすることを心がけましょう。
子どものうちから、心筋梗塞や脳梗塞を発症する可能性は極めて低いです。
しかし、動脈硬化のリスクとなるような生活習慣を続けていれば、通常より若くしてそういった病気になるリスクも高まります。
また、大人になってから食生活を変えようとしても、なかなか難しいです。
子どもの頃に培った正しい食習慣は、大人になってからの宝になります。
子育ては色々考えることがあって大変ですが、子どもの将来のため、食の大切さについても時々考えてみてくださいね^^
れいここうの
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