肉好きな子に野菜を食べてもらうためのヒント

ちょっと面白いと思った研究があったので、ご紹介します。

 

イギリスでの研究で、レストランのメニューのうち、野菜料理の割合がどのくらいであれば、人が野菜料理を選ぶ確率が高くなるかを調べたものです。

 

普段は肉を食べることの多い人776人が参加し、野菜料理の割合が25%、50%、75%の3パターンのメニューを用意。それらをランダムな順序で提示して、注文を決めてもらったそうです。

 

すると、メニューのうち75%以が野菜料理だった場合、野菜料理を注文する確率が高くなり、25%と50%では注文する確率は上がらなかったそうです。

 

この結果から研究グループは、

 

肉好きな人であっても、たくさんの選択肢があれば、自分の好みを変えて注文する可能性がある。

たくさんの野菜料理のメニューでその選択肢を増やし、それを注文することが望ましい行動であると、暗に示すことが大切であり、そうすることで肉好きな人の行動が変わるのではないか。

 

というような内容を述べています。

 

 

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ここからは、私の個人的な見解です。

 

この研究は大人での話ですが、子どもについても同じことが言え、「肉ばかり食べて野菜をあまり食べてくれない」という親の悩みを解決するヒントになると思いました。

 

子どもが肉好き・野菜嫌いだと、子どもがどうせ食べないから・・・と野菜料理は少なくし、お肉料理をたくさん作ってしまいがちになりますよね。

 

子どもには喜んで食べてもらいたいし、忙しいなか作っても残されてしまっては意味がないから、嫌いなものはついつい作らなくなってしまうのは、当たり前です。

 

でも、それでは子どもの野菜嫌いは、なおりにくいかもしれません。

 

嫌いで、どうせ食べないと分かっている野菜でも、一口分だけでも子どものお皿に並べておき、選択肢として用意しておくことが大切です。

 

特に幼児期では、子どもの好き嫌いは日々変化します。

今日嫌いなものを突然明日食べたりします。

 

どうせ食べないから・・・と食卓に出さないでいると、食べる機会を完全に失い、嫌いなものとして固定されてしまいます。

 

凝ったお料理である必要はないので、「どうせ食べなくてもいいや」という気持ちで、日々の食卓に並べていくことが重要なのだと思います。

 

よかったら、参考にしてくださいね。

 

 

参考文献:

Menu design approaches to promote sustainable vegetarian food choices when dining out

Journal of Environmental Psychology Volume 79, February 2022, 101721

 

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れいここうの

れいここうの

医師・料理家として、食の観点から、予防医学を家庭に広げたいと思い、活動しています。 正しい食の知識を身に付けるのには、子供たちへの教育が大切だと感じ、2015年キッズ食育トレーナーの資格を取得しました。 ブログでは、簡単・時短でも、栄養バランス満点で美味しい、 一汁三菜を作らなくても健康的な食生活を実現出来る 「一品で栄養バランスの取れるレシピ」を提案。 食による健康、子どもへの食育に関するレシピ開発、コラム執筆、出版などのお仕事を承っています。 ↓レシピ本、好評発売中。 【Amazon.co.jp限定】忙しい人のための“一品で”栄養バランスが取れるレシピ―女性医師…/SBクリエイティブ https://www.amazon.co.jp/dp/4797381280

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