肥満予防は、幼児期が重要。

国際的な肥満の指標であるBMI(体格指数)はご存知ですか?

体重(kg)÷身長(m)の2乗で計算できます。

 

実は、幼児期というのは、乳児期よりこのBMIが一旦低下します

体重の増えより、身長の伸びの方が大きいのですね。

そして、5~6歳になると、BMIは再び上昇し始めるというのが普通です。

 

幼稚園や保育園で、「最近、赤ちゃんの頃に比べてすっきりして、大人っぽくなったわね~」なんて、会話をしたことがあると思うのですが、そういうわけなんですね。

 

この「上昇する時期」というのが重要で、通常5~6歳のはずが、2歳とか3歳とか早い時期に起きてしまうと、将来肥満やメタボになりやすいと以前より言われていました。

 

 

では、2~3歳で太ってきたら、食事制限をした方が良いのかというと、それは違います。

 

子どもは成長している最中なので、成長を妨げるような過激なダイエットは絶対にしてはいけません。

だから、大人の肥満治療で行われるような、食事制限を子どもに同じように適用することはありません。

 

この時点で肥満傾向にある子どもは、お菓子や脂肪分の多い食事(ファーストフードや洋食など)に偏りがち、運動不足、夜更かし・夜食を食べるなど問題点があります。

 

なので、幼児期の肥満治療では、偏りのないバランスの取れた食事間食の内容と量を見直す外遊びを増やすなど、「普通の健康に良い生活を親子で実践する」ことなのです。

 

だから、自己流で子どもの食事を減らすことはせず、きちんと医療機関での治療が必要になります。

 

また、肥満の判断についても、子どもは成長過程にあるので、今日1日のBMIや肥満指数だけでは判断できません。

不安な場合は、母子手帳についている成長曲線をつけてみて、医療機関に相談しましょう。

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れいここうの

れいここうの

医師・料理家として、食の観点から、予防医学を家庭に広げたいと思い、活動しています。 正しい食の知識を身に付けるのには、子供たちへの教育が大切だと感じ、2015年キッズ食育トレーナーの資格を取得しました。 ブログでは、簡単・時短でも、栄養バランス満点で美味しい、 一汁三菜を作らなくても健康的な食生活を実現出来る 「一品で栄養バランスの取れるレシピ」を提案。 食による健康、子どもへの食育に関するレシピ開発、コラム執筆、出版などのお仕事を承っています。 ↓レシピ本、好評発売中。 【Amazon.co.jp限定】忙しい人のための“一品で”栄養バランスが取れるレシピ―女性医師…/SBクリエイティブ https://www.amazon.co.jp/dp/4797381280

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