温かい食べ物が恋しくなる季節になりましたね。
そんな寒い日に登場しやすくなるのが『鍋料理』。色々な味のバリエーションがあり、食材もヘルシー、準備もお手軽なメニューで楽ですが、一方で、「また?!」「手抜きじゃない?!」と思われがちなのが作り手の悩みどころ。
でも、実はそんな簡単な鍋料理でも、子どもの食育が可能なんです!
お鍋料理でも食育が可能、夕食の強い味方に
シンプルな料理であるからこそ子どもたちが実践できる「お手伝いポイント」が盛りだくさん。今日はお鍋で簡単に夕食にしたいなぁ・・・という時は、ぜひ、お子さんたちと一緒にお鍋の準備をして、家族みんなの『オリジナル鍋』を楽しんでみましょう。
◆お子さんと一緒に食材探し
「お鍋に何入れる?」お子さんと一緒に冷蔵庫探索をしてみましょう。
白菜発見!
ネギも入れようか?
このきのこはしいたけって名前なんだよ。
食材を見つけながら会話が生まれます。
はんぺんはお魚から、このつみれは鶏肉からできてるんだよ。加工品の原料の話も楽しいですね。
普段、冷蔵庫の中をお子さんが見る機会は少ないと思いますので、冷蔵庫内を一掃するお鍋料理は、食材に触れる良いチャンスになりますよ。
◆お子さんへの食育実践ポイント
様々な具が入るお鍋は、食材について話したり、触れたり、家庭でできる食育のチャンスがいっぱい。お子さんが見つけた食材を、自分でお鍋に入れてもらうといいですね。
他にも幼児さんからできる、おすすめの作業を何点かご紹介します。
・家族のお箸や食器を並べる
はじめてのお手伝いにも向く食器並べ。今からごはんの時間というイメージが沸くとともに、配膳のマナーを身につけることができます。「お箸の向きはどっちが正解?」「お茶碗は右と左、どちらに置こうか?」など会話をしながら、繰り返しの中で配膳マナーを覚えていってもらいたいですね。また、食器を割るのが心配・・・という声もありますが、食器が割れることを知ると、割れないように物を大切にしようとする心を育むことができる、と前向きにとらえてみましょう。
・鍋の具の白菜をちぎる、きのこを割く
手指を使った動作は脳の発達に重要な働きをするといわれています。「ちぎる」・「割く」は包丁を使わず、小さなお子さんでも取り組むことができるので、安心してお願いすることができます。「ちぎった葉っぱこっちが大きい!」「○○の形に見える!」など、きっと夢中でちぎってくれることでしょう。食材に触れることでかたい・やわらかい・つるつる・ザラザラなどの感覚を体験することもできます。
・はんぺんや人参の型抜きをする
型抜きは子どもが大好きな作業の一つ。どんな形で抜こうか、考えるだけでもワクワクしますね。苦手なお野菜も、形がかわいく変化すると食べることができるかも。
・フードプロセッサーのボタンを押す(つみれ作り)
ボタンを押すのも子どもが好きな作業です。「10秒混ぜてみよう!1・2~」と数を数えたり、形が変わっていく様子を観察したりしてみましょう。いつもは触れることができないお料理道具を使うことができるということも、お料理が楽しみになるポイントです。
小学生くらいになると、このほかにも、包丁を使って野菜を切ってもらったり、スプーンを使ってつみれを丸めてもらったり、海鮮を使うとき、例えばエビをよく観察しながら背わたや殻を取り除いてもらったり、お子さんの興味があることに挑戦してもらうのも良いです。
完璧に出来なくても大丈夫、お子さんのやってみたい気持ちを大切にしながら、楽しく食材の準備を進めましょう。
◆鍋奉行に任命
お子さんに鍋奉行になってもらいましょう。
具を入れるタイミングを考えたり、アクを取ったり、係として任せることで、子どもたちもノリノリで、お鍋に向き合ってくれますよ。もちろん、自分の器に入った具材もしっかり食べてくれるはず。
お父さんに取り分けてもらうのも、楽しみの一つ。
楽しく食べる事が何よりの食育
お鍋料理は手軽に食育が実践できるほか、一つのお鍋を家族で囲むことによって、家族団らんの時間を得ることもできます。親子のコミュニケーションの時間が増えるとともに、子どもの食事のマナーや食への関心が高まることも期待できます。普段は家族全員で、なかなかゆっくり食事をする機会も少ないかもしれませんが、団らんの時間を設けることで家族の会話も弾み、楽しい時間の共有が出来る事でしょう。食事時間の楽しかった記憶は、きっとお子さんにとってかけがえのないものになるはずです。
鍋料理は決して手抜き料理ではなく、食育も同時にできる素敵なメニューです。今晩、お鍋料理で楽しい食事時間を過ごしてみませんか。
藤原真希
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