カロリーや糖分、脂質の摂りすぎは気にしている方は多いかもしれませんが、「食塩」を控えた方がいいことは意外に忘れがちではないでしょうか。
食塩摂取の目標量は男性 7.5g/日、女性 6.5g/日未満です。(日本人の食事摂取基準 2020年版)
※高血圧の人の目標量は6.0g/日未満。
そして、実際の日本人の塩分摂取量の平均は、男性 10.8g、女性 9.1gで、目標よりも大幅に多いです。
だから、「私は人より塩分を摂っているつもりはないから大丈夫」と思っている人でも、摂り過ぎている可能性があります。
また、中年になり、健診で血圧が高いと言われて気にしていても、子どもについては、あまり食塩は気にしていない人も多いかもしれません。
確かに、子どもの時に高血圧を発症する例は、大人よりずっと少ないですが、子どもの頃から濃い味になれてしまうと、当然そのまま塩分の多い食生活が続く場合が多いです。
そして大人になって高血圧になるリスクが高まり、そこから動脈硬化が進み、心筋梗塞や脳梗塞など命に関わる病気のリスクへとつながります。
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※こどもの食塩摂取目標量などについては、こちらのコラムをご覧ください。
💡 子どもも塩分に気を付けよう!減塩された市販食品がわかるリストのご紹介
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家庭での食塩摂取量が多いと、その家族が将来に心臓病や脳卒中などを発症しやすくなり、死亡リスクが高くなるという調査結果が滋賀医科大学の研究グループから発表されました。
日本人は、平均的な塩分摂取量の人でも、目標量を大きく上回っているので、減塩は国民全体でとk¥陸むべきとされています。
この研究グループは、上記の結果から、「家族ぐるみでの減塩」とがとても大事だとしています。
例えば、家族の中で、お父さんが高血圧になったと想像してみてください。
子どもたちは、当然高血圧ではありません。
すると、「お父さんの分だけ、味付けを薄くしなくちゃ(塩分をひかえなくちゃ。)」となると思います。
しかし、この研究結果から、家族の塩分摂取量が多い場合、子どもたちも将来のリスクが高いということになります。
だから、お父さんだけではなく、家族全体で減塩に取り組むこと大切になってきます。
通常、一緒に暮らす家族は同じものを食べているので、味付けの濃さ(塩分の量を反映する)が同じものを食べています。
現実問題として、お父さんだけ味の薄いものを食べるというのは、不可能ではないですが、とても難しく、食事を作る人の負担も大きくなります。
(違う味付けのものを作らなくてはいけなくなるから)
だから、家族全体で減塩に取り組んだ方が、お父さんが減塩に成功しやすくなりますし、作る人の負担も少なくなります。
また、お父さんの健康のためだけなく、子どもたちの将来の病気リスクを減らすことにもなります。
また、お父さん・お母さんが20代~40代前半の場合、(不規則な食生活をしていて将来的に病気になるリスクが高い状態であっても)まだ何も異常が出てきていない場合も多いです。
だから、健康でも、もし塩分を過剰摂取しているなら、減塩(だけでなく、他の生活習慣改善も同様ですが)に取り組み、将来の病気を予防するに越したことはありません。
次回は、自分の家庭は塩分を控えた方が良いのか・・・それを大まかに判断する方法をお話したいと思います。
れいここうの
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